郵送DMとは、顧客の住所宛てに直接郵便物を送り、情報を届けるマーケティング手法です。
デザインの自由度の高さや幅広い顧客層をターゲットに出来るのが、郵送DMの大きなメリットです。
一方で反応率がなかなか上がらないなど、効果的な施策を打たなければ効果が表れにくいのも郵送DMの悩ましい点といえます。
当記事では、郵送DMの反応率を倍増させる5つの方法を中心に、郵送DMの反応率に関する情報をお届けします。
Contents
郵送DM(ダイレクトメール)の反応率を紹介
ここからは、郵送DM(ダイレクトメール)の反応率をご紹介します。
行動喚起率にも触れていますので、合わせてご覧ください。
郵送DMの平均反応率は0.5~1%?
日本政策金融公庫が公表している「売り上げアップにつながるチラシ・DM作成術」によると、不特定多数の人を対象とした郵送DMやチラシの平均反応率は約0.5%~1%です。
この数値を見ても平均率が高いのか低いのか、あまりイメージがしにくいかもしれません。
FAXDMを例にあげると、不特定多数の人を対象とした平均反応率は約0.1%です。つまり、郵送DMやチラシの平均反応率は、FAXDMより約5~10倍も高いことが読み取れます。
ただし郵送DMで大切な指標となるのは費用対効果です。反応率が低くても売上に大きく繋げられるかが本来の目的のため、あくまで反応率は1つの指標として捉えるようにしましょう。
出典:日本政策金融金庫「売り上げアップにつながるチラシ・DM作成術」
本人宛てDMの「行動喚起率」は21%も
一般社団法人日本ダイレクトメール協会が公表している「DMメディア実態調査2022」によると、本人宛てのDM開封率は75.4%です。4人に3人が開封していることになり、関心度の高さが伺えます。
※DMの定義は「封書やハガキ、情報誌・カタログ、同梱パンフレット」とする
本人宛てのDMを受け取った場合の行動喚起率は、2021年が21.0%、2022年が19.3%と、20%前後で推移しています。
2022年の19.3%のうち、DMの反応として挙げられるデータをまとめると下記の通りです。
- 購入・利用した:3.0%
- 資料請求した:2.6%
- 問い合わせた:4.9%
- インターネット上で調べた:8.4%
- 家族・友人等との話題にした:3.2%会員登録した:2.1%
- お店に出かけた:1.3%
- ネット上の掲示板やSNSに投稿した:0.4%
- その他:0.2%
また、性年代別で見ると、20代男女の行動喚起率は、全体平均と比べて2倍から3倍も大きいことが判明しています。
DMの反応率自体は1%前後と小さい数値ですが、ユーザーの心理に働きかけて実際に行動を促す効果があることが実証されています。
出典:一般社団法人日本ダイレクトメール協会 「DMメディア実態調査2022」
郵送DMの効果測定に用いられる5つの指標
郵送DMの効果測定に用いられる5つの指標についてご紹介します。
- レスポンス率
- CVR
- リピート率
- CPR
- CPO
どれも効果測定に重要な指標なので、改めて確認しておきましょう。
レスポンス率
レスポンス率は行動喚起率とも呼ばれ、郵送DMを受け取った人のうち、特定の行動を起こした人たちの割合を指します。商品購入には至らなくても、問い合わせや資料請求など、成果地点の前段階の行動を把握する際にレスポンス率を活用します。
レスポンス率=レスポンス件数÷郵送DM発送数×100
例えば、1,000人に郵送DMを発送して、30人がレスポンスした場合
「30÷1,000×100=3%」が、実際に具体的な行動を起こしてくれた人たちの割合となります。
CVR
CVRは「Conversion Rate」の略で、コンバージョン率とも呼ばれます。施策の最終成果に至った件数の割合を指します。
コンバージョンは商品の購入や成約など、利益が生まれるポイントで設定されます。つまりCVRは利益に直結する指標となります。
CVR=コンバージョン件数÷DM発送数×100
例えば5,000人に郵送DMを発送し、100人が商品を購入した場合は
「100÷5,000×100=2%」が、CVRとなります。
リピート率(F2転換率)
リピート率とは、新規顧客のうち2回目のリピート購入をした顧客の割合のことです。新規顧客よりもリピーターのほうが広告費を下げられるので、収益改善の指標として活用されます。
リピート率(F2転換率)=再購入件数÷初回注文件数×100
例えば、初回は100人が商品を注文し、20人が商品を再購入した場合は
「20÷100×100=20%」が、リピート率として表せます。
CPR
CPRは「Cost Per Response」の略で、獲得したレスポンス1件あたりに発生したコストのことです。郵送DMの費用対効果を検証するのに最も多く用いられる指標となります。
CPR=総郵送DM費÷レスポンス件数
例えば、郵送DM施策に合計100万円を投入し、200件のレスポンスを得た場合は「100万円÷200件=5,000(円)」となり、レスポンスを1件獲得するのに5,000円の費用がかかったことになります。
CPO
CPOは「Cost Per Order」の略で、受注1件あたりの獲得単価を指します
CPO(円) = 総郵送DM費 ÷ 受注件数
例えば、郵送DM施策に合計100万円を投入し、200件の受注を得た場合は「100万円÷200件=5,000(円)」と、1件受注するのに5,000円の費用がかかったことになります。
郵送DMが選ばれる【3つの理由】
ここからは、郵送DMが選ばれる3つの理由についてご紹介します。
- 閲覧率が高い
- デザインの自由度が高い
- 幅広い顧客層をターゲットにできる
それでは、1つ1つ解説いたします。
閲覧率が高い
郵送DMは閲覧率が高く、本人宛てのDM開封率は75.4%と、4人に3人が開封している計算になります。
一方でEメールの開封率は37.42%と、郵送DMと比べると数値は半減します。
郵送DMはデザインの自由度が高く、幅広い顧客層をターゲットにできることから、閲覧率を高める仕掛けをカスタマイズできるのが大きな魅力です。
出典:平均メール開封率・クリック率レポート (2022年度版)
デザインの自由度が高い
他の媒体と比べると、郵送DMは更にデザインを自由に作成することができます。
郵送DMであれば、文章だけでなくイラストを取り入れることはもちろん、触覚や嗅覚に訴えかけるデザインも取り入れられます。箱や封筒などターゲットに合わせた形状を取り入れながら、外側や裏面さえもデザインする余地があります。
商品のサンプルを同梱し、商品の良さを直接体感してもらうことも可能です。魅力的なオファーを添えることで、より相手に行動を促しやすくなるでしょう。
幅広い顧客層をターゲットにできる
郵送DMは、幅広い顧客層をターゲットにできるのも大きなメリットです。
現代ではインターネットが普及しており、Webマーケティングが主流となっていますが、若年層や中年層のようなスマホやパソコンの利用者でなければ訴求することができません。
しかし、郵送DMであればインターネットに不慣れなシニア層までターゲットにすることが可能です。
商品やサービスによっては、顧客層ごとに区分けしたうえで、各々のターゲットに合わせた郵送DMを作成してみるのも良いでしょう。
郵送DMの反応率を倍増【5つの方法】
郵送DMの反応率を倍増させる5つの方法についてご紹介します。
- オファー(特典・提案)を載せる
- 会社のイメージやキャラクターに合わせる
- 商品や顧客層に合わせたデザインにする
- 対象を絞り込んで郵送する
- 最適なタイミングで発送する
それでは、1つ1つ解説いたします。
オファー(特典・提案)を載せる
オファーとは、顧客にとってメリットとなる特典やサービスを提示することです。例えば、無料のプレゼントや割引キャンペーンなどが挙げられます。
具体的なオファーの例は、下記のとおりです。
- ◯月までのご購入で50%オフ
- ご家族・ご友人の紹介で10,000円分の商品券をプレゼント
- プロのアドバイザーによる相談会を毎日無料にて開催中
商品やサービスと密接に関連するオファーを提供できれば、顧客に行動喚起を促すことができるでしょう。
ただし、オファーによって郵送DMの反応率が高まったとしても、最終的に利益に繋がらなければ、施策としては成功とはいえません。効果測定を行うことで、オファーごとにどのような反応の差があったかを逐一検証することが大切です。
商品や顧客層に合わせたデザインにする
郵送DMはデザインの自由度が高いため、商品や顧客層に合わせたデザインを取り入れることが可能です。
自社の顧客データを活用して、自社のニーズに合った人物をペルソナとして設定してみましょう。具体的にターゲットをイメージすることで、より望ましいデザインが具体的になります。複数人のペルソナを設定して異なるデザインを採用し、効果測定するのも良いでしょう。
会社のイメージやキャラクターに合わせる
デザインの工夫自体も大切ですが、会社のイメージやキャラクターに合わせた訴求も大切です。
目を惹くようなデザインや同業他社が実施したことがないオファーなど、閲覧率や行動喚起を促すための数値改善は取り入れられるべきです。
ただし、企業が持つコンセプトやブランドイメージと異なり、毀損してしまうような施策になってしまうと、かえって既存顧客が離れてしまい、新規顧客の獲得にも繋がらない結果に終わってしまうかもしれません。
郵送DMは工夫の余地が無数に残されているからこそ、施策の工夫ありきで考えすぎないようにしましょう。
対象を絞り込んで郵送する
郵送DMでは、ターゲットの対象を絞り込むことで、反応率を倍増させる効果を出すことができます。
顧客層は、潜在層、顕在層、非顕在層の3つに分けられます。また法人・個人・性別・会社員・自営業・学生・主婦・子供など、職業や属性といった区分分けが可能です。
また自社のデータを活用すれば、どのような顧客層が大きく売上に繋がりそうか仮説検証を立てられます。
そのため、広告予算が限られていたとしても、重要度が高い順から郵送DMを送るという施策も可能です。ターゲットの対象を絞ることで、郵送DMは予算に対して最大限の効果を引き出すことができます。
最適なタイミングで発送する
郵送DMの効果を高めるためには、最適なタイミングで発送するのも重要です。
時期的な要素が大きい商品やサービスであれば、季節ごとの行事や移り目など、ターゲットの消費意欲が高まるタイミングを狙うのが良いでしょう。
企業に送付する場合は、月末や月初などの多忙な時期は避けたほうが賢明です。個人であれば休日である週末を狙うなど、タイミングを決める要素もターゲット次第で変化します。
また、郵送DMの作成は余裕を持ってスケジュールを組むようにしましょう。狙ったタイミングを逃し、納期に間に合わせようとして質が低下するのは避けたいところです。
郵送以外のDMの種類と違いについて
郵送以外にもDMを活用する方法が存在します。
- Eメールを活用したDM
- FAXを活用したDM
Eメールを活用したDM
Eメールを活用したDMが、近年では普及しています。
Eメールはコストを抑えることができますが、郵送DMと比較すると開封率が低く、インターネットを閲覧しないシニア層には届けることができません。
郵送DMとの併用という点では、EメールDM活用の余地は考えられます。
FAXを活用したDM
FAXを活用したDMは
- 必ず目を通してもらえる(開封率が高い)
- コストを抑えて配信できる
- すぐに配信可能
といったメリットが挙げられます。
デザインの自由度は他媒体より低いものの、FAXを活用したDMは費用対効果が高い施策です。
郵送DMを発送【2つの方法】
郵送DMを発送する2つの方法についてご紹介します。
- 郵便物・メール便として送付する
- 郵送DM・FAXDM配信代行サービスを利用する
郵便物・メール便として送付する
最も一般的な郵送DMの発送方法は、「日本郵便」のはがきや封筒での郵送です。
広告郵便物として発送するには、一定の利用条件を満たさなければなりません。
またヤマト運輸(クロネコヤマト)による「クロネコDM便」も挙げられます。
※2024年2月より「クロネコゆうメール」として、新サービスへ移行されます
コスト面のみを重視するなら、郵便物・メール便を検討してみると良いでしょう。
郵送DM・FAXDM配信代行サービスを利用する
郵送DMやFAXDMはメリットや費用対効果が大きい施策ですが、準備にかかる負担を考慮すると、なかなか実行に移せていない企業様が多くいらっしゃるのが実情ではないでしょうか。
送付先の選定・原稿やデザイン作成・送付するタイミングなど、決めなければならない要素が多く存在しますが、費用と負担に見合った効果を出せなければ施策としての価値は大きく薄れてしまいます。
そこで、ノウハウを知り尽くしているプロの代行サービスに依頼することで、費用対効果を最大限に高める施策が実現します。
郵送DMの反応率を高めるなら「法人名簿エンジン」
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郵送DMの反応率を最大限に高めよう
この記事では、郵送DMの反応率を倍増させる方法や、他のDMとの違いについてご紹介してきました。
郵送DMは反応率を高めるために様々な施策を打つ必要があり、最適解を見つけ出すのはなかなか簡単ではありません。
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