会社や家庭過程に設置されているFAX機器に直接メッセージを送信するスタイルであるFAXDM。一度に大量送信が可能で、低コストで利用でき、送信先で開封視聴される可能性も高い点から、FAXDMを活用する企業も多くあります。
しかし、「企業宛てにFAXでDMを送信することは、法律に反しているのではないか?」という疑問の声も少なくありませんった話が出ることがあります。
そこで、本記事では「企業宛てのFAXDMは違法か?」という観点から、FAXDMを取り巻く状況や、活用にあたっての注意点を解説していきます。FAXDM運営の参考にご覧くだ下さい。!
Contents
FAXDMは違法?
結論としては、企業向けFAXDMの利用自体が違法になることはありません。
しかし、個人情報の不正入手や不適切な表現が違法になってしまう場合や、クレームなどのトラブルにつながる可能性となってしまう場合があります。
ここでは、FAXDMに関わりが深い特定商取引法をはじめとする各種法律について説明し、利用にあたっての注意点について徹底解説していきます。
FAXDMに関連する規制・法律
FAXDMに関連する規制や法律は、以下になりますのようなものがあります。
• 特定商取引法
• 景品表示法
• 不当景品類及び不当表示防止法
• 電気通信事業法
順に解説していきます。
特定商取引法|2016年改正【3つの規制】
ここでは、最も関わりの深い特定商取引法について重点的に解説します。
通称「特定商取引法」は、正式には「特定商取引に関する法律」という名の法律であり、「特商法」とも呼ばれます。訪問販売や通信販売などの取引において、悪質な営業行為から消費者を保護する目的で定められた法律です。
この法律で保護の対象となる消費者とは「個人」をさし、営業相手が「企業」である場合は、この法律の適用対象外となります。
1976年に初めて公布された特定商取引法ですが、2016年にFAXDMに関する重要な3つの内容が改正されました。
1. FAXDM広告の規制
2. 電話勧誘販売の過量販売規制
3. 指示処分対象業者の公表制度
順に説明します。
①FAXDM広告の規制
1つ目は、「FAX広告の制限」です。改正でFAXDMを含む通信販売に関して、以下の制限が設けられました。
規制1:FAX送信先からの送信請求または受診することの承諾なく、通信販売に関するFAXDMを送信することが禁止されました。これは「オプトイン規制」とも呼ばれ、事前の承諾なしにDMを送信することを禁ずる内容です。
規制2:送信先からの請求又は承諾により通信販売に関するFAX広告をする場合は、送信先からの請求又は承諾の事実についての記録を作成し、1年間保存することが義務付けられました。言い換えれば、上述した「オプトイン規制」に該当しない根拠となる記録を残すルールです。
規制3:FAXDMを送信する場合は、受信を取りやめる意思表示の手段について、明示することが義務付けられました。FAXDMを送信する場合は、いつでも相手先が配信停止依頼できるよう配信停止希望欄を広告内に設ける必要があります。
また、FAXDMの場合、配信停止の依頼は、電話やメールなどではなく、FAXで受け付けられるようにしておく必要もあります。
➁電話勧誘販売の過量販売規制
続いての改正内容は、電話勧誘販売の過量販売規制が新設されたことです。
「過量販売規制」とは、消費者が日常生活に必要な量を大きく超える商品等を購入した場合、購入から1年以内であれば購入の撤回を申し込むことができ、販売者はこれに応じて商品代金返還等の措置をとらなければならないという規制です。
訪問販売については従来から規制がありましたが、改正により、電話だけでなく、FAXDMをはじめポスティングやネット通販も含む「電話勧誘販売」についても同様の規制が設けられました。
➂指示処分対象業者の公表制度
3つ目に説明する改正内容は、指示処分対象業者の公表制度の強化です。特定商取引法に違反した販売会社に対して、国や都道府県が指示処分を行うことができます。
これまでは悪質だと判断された場合に限り、消費者庁のホームページなどで公表されていました。今回の改正により、公表制度が強化され、指示処分を受けた販売会社は一律、消費者庁のホームページなどで公表されることが決まり、指示処分を受けたことのある企業が一目瞭然で確認できるようになりました。
景品表示法
ここでは、FAXDMに関連する法律の2つ目として景品表示法について解説します。
「景品表示法」は、正式には「不当景品類及び不当表示防止法」という法律であり、商品やサービスの品質や内容、価格などを偽り実際よりも良く見せることで発生してしまう、過剰な提供を防ぐことを目的として定められております。
電気通信事業法
3つ目に、電気通信事業法について説明します。
電気通信事業法とは、電気通信事業の運営を適正かつ合理化することを目的として定められた法律で、利用者の利益を守るために、インターネットや携帯電話などの通信サービスにおいて、取扱中に係る通信に関して知り得た他人の秘密を守らなければならないと定められております。
「他人の秘密」とは、通信内容はもちろんのこと、 通信の日時、場所、回数、当事者の氏名、住所、電話番号など、通信の内容が予想できてしまうような事項はすべて含むと考えられており、これらの情報の取扱には注意が必要です。
FAXDMで違法行為となるケース【参考例】
ここでは、FAXDMで違法行為となってしまう具体的な例として以下のものが挙げられます。
• 個人情報の不正取得・利用
• スパム行為
• 不当景品の提供や表示
順に説明します。
個人情報の不正取得・利用
個人情報取扱事業者は、取り扱う個人情報について、その利用目的をできる限り特定しなければなりません。
例えば、「事業活動に活用するため」や「サービス向上のため」といった利用目的が抽象的な場合は、個人情報保護法違反となってしまいます。
また、偽り等の不正な手段により個人情報を取得してはならない上、適正に個人情報を取得した場合であっても、速やかにその利用目的を、本人に通知、もしくは公表しなければなりません。
このように、個人情報を入手し取り扱う場合は、注意が必要となります。
スパム行為
スパム行為とは、不特定多数に同時的、一方的に情報を送る行為をさします。電子メールやSNSのダイレクトメッセージなどで多く見られる事例ですが、FAXDMも対象となります。
「オプトイン規制」で説明されるように、FAXDMであっても送信先からの請求、または承諾なく、広告を送ることは禁止されております。
不当景品の提供や表示
不当な景品の提供による販売営業は禁止されています。景品の提供が実際に行われない場合は当然虚偽広告として違法行為となりますが、高額な景品などを広告につける場合でも注意が必要です。
FAXDM広告においても、表示される品質や内容、価格が実際の商品と乖離していると、違法行為の対象となります。
違法にならないFAXDM対策と注意点
ここでは、FAXDMを活用する際に、違法とならないように注意すべき点を解説します。
• 合法的に取得されたリストを活用する
• 違法性のない内容を記載する
• 相手の承諾を得て記録を保存する
• FAXDM送信代行業者に依頼する
順に解説していきます。
合法的に取得されたリストを活用する
FAXDMを送りたい相手を探す場合、FAX番号の情報を入手する必要があります。しかしが、FAX番号も秘密事項の1つに該当するため、不正なルートで取得している場合は違法行為と認定されてしまう場合があります。
そのため、入手する名簿リストは合法的に取得されたものでなければなりません。
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違法性のない内容を記載する
広告の内容は、違法性のないものでなければなりません。実際の製品よりも顕著に優良であると表示してしまうのではなく、証明可能な範囲で品質やサービスの特徴を記載しましょう。
事実に反して他競合事業者の製品よりも優良であると示す内容も違法となりますので、特定の製品やサービスと比較する内容は避けた方が良いでしょう。
相手の承諾を得て記録を保存する
FAXDMを送付する相手先からの請求、もしくは、送付することへの承認を得る必要があります。、その承諾の記録を作成し、1年間保存しておく必要もがあります。
また、相手先がいつでも配信停止依頼をできる状態にもしなければいけませんを作る必要があります。例えば「次回から送信を希望しない」のチェックボックスを設けるなど、送付するFAX広告内での対応が必要です。
FAXDM送信代行業者に依頼する
上述しましたように、FAXDMに関わる法律は多く、注意点も複雑です。一つ一つ自社で解決することが難しい場合は、FAXDM送信代行業者に依頼することができます。
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FAXDMのクレーム対処方法
FAXDMに違法性がなく、適切に活用していたとしても、様々な理由でクレームが発生するリスクはあります。例えば、受信側の紙やインクを想定以上に消費してしまっている問題などが該当しますです。
このようなクレームに対応する場合の注意点や対処法を解説します。
自社で対応する
クレームに自社で対応する場合、まず必ず必要なことは、どれだけ理不尽なクレームであったとしても「相手の話を良く聞く」ということです。その後、相手の立場で考え、言い分に少しでも妥当性があれば、丁寧に謝辞を述べましょう。
場合によっては、上長に交代し、改めて謝辞や柔軟な対応を取ることで完結することもあります。
FAXDM送信代行業者へ依頼する
自社でクレーム対応するとき、対応がうまくいかず問題が加熱してしまうことや長期化してしまう場合もあります。
このようなリスクを考慮する場合は、代行業者への依頼を検討しても良いでしょう。FAXDM送信業務を代行業者へ依頼する場合は、クレーム対応についても任せられることが多いです。
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ここまで、FAXDMの違法性や注意点、代行業者への依頼について解説しました。
特定商取引法の観点からは、企業宛のFAXDMが違法になることはありません。しかし、個人宛の場合は、いくつかの規制を遵守した上で、送信する必要があります。
また、法的に問題がなかったとしても、クレームが発生するリスクはありますので、その対応についても、注意が必要となりまするでしょう。
すべ全てを丸投げできる代行業者の活用を視野に入れつつ、適切にFAXDMを活用しましょう!