営業活動を長く行っていると、長く交渉をしていても最後はお客様の気持ちひとつで結果が決まるということに気づきます。そこで知っておきたいのは心理学テクニックです。実践で役立ち、しかも簡単に試せるものを7つご紹介します。
話を聞いてもらうための3つのテクニック
なかなか話を聞いてもらえないという人は、相手の警戒心をいかに解くかを考えましょう。警戒心を抱く心理的な理由は、営業マンに優位性を抱くからです。自分にはない情報を相手が持っていることで、騙されるのではないかという漠然とした不安を抱きます。これを解消するテクニックに、あえて営業に不慣れなスタイルでアプローチする方法があります。ベテラン営業には警戒心を持っても、新人営業マンに対しては自分に優位性を感じるために話を聞く余裕が生まれるというわけです。これは親近感を抱かせる心理学テクニックです。
次に話がなかなか先に進まないという人は、返報性の法則を利用すると良いでしょう。人は相手から先に何かを提供されると、その報酬を与えなければ落ち着かないという心理が働きます。そこで相手にとって有益な情報を先に提供することで、その報酬として話を聞いてもらえるようになります。
イエスバットも営業で使える心理的テクニックとして有名です。ただし単純に相手の話を肯定してからすぐに反論しても受け入れてはもらえません。まず相手が否定する理由を深く掘り下げて聞き、最終的に何か勘違いをしている部分があることを相手に確認してもらうことで、積み上がった否定全てを肯定してもらうことができます。
クロージングで使える心理テクニック2つ
クロージングは最も心理的な要因に左右させる大事な場面です。お客様は最後の決断を、気持ちひとつで決めます。そこで決断を促す効果的な言葉をご紹介します。相手が「コストは確かに魅力だよね」のように肯定の言葉を発した時に、「(ご契約)ありがとうございます」と言いましょう。この一言で相手の決断を促すことが可能となります。これはイエスアンド話法の応用です。
また、一貫性の法則もクロージングでよく使われます。これを意識していないと、最後に断られて取り返すことができなくなります。必ずクロージングでは、相手からイエスの答えを引き出す質問を続けることを意識しましょう。イエスの積み重ねで最後に成約につながります。
自分自身に役立つ心理学テクニック2つ
心理学テクニックはお客様にだけ適用するものではありません。営業マン自身が心理的要因で自身に制約を作っていることがあります。まず普段から否定的な言葉を口にしないことが大事です。逆に常に肯定的な言葉を口にしていれば、不可能も可能にできると思えるようになります。これは自己肯定の心理学テクニックです。
最後にテレアポなどで使う法人名簿を宝の山にする、プラシーボ効果をご紹介します。一度断られたところでも、初めて電話をするようにかけてみましょう。案外と相手は覚えていないものですし、そこで見込み客となることがあります。するとこれまで断られたところ全てが見込み客につながるように思えます。